日本にある有名な飛び地一覧
飛び地(とびち)は、決して珍しいものではありません。
規模の大小はあっても、全国の市町村境界には、大なり小なりの飛び地が点在しています。
ここでは、そのなかでもとくによく知られている事例を整理します。
和歌山県北山村──日本でもっとも有名な飛び地
もっとも代表的な事例が、和歌山県東牟婁郡北山村です。
・和歌山県に属している
・しかし奈良県・三重県に完全に囲まれている
・和歌山県の他の市町村とは、陸続きになっていない
車で北山村に行こうとすると、いったん奈良県か三重県を通ることになります。
この構図が生まれた背景には、林業を中心とした山間部の生活圏の歴史があると 説明されることが多く、村としての一体感を保つために、 和歌山県への帰属が維持されてきたとされています。
北山村は、日本の「本来の飛び地(エクスクレーヴ)」を説明するときに もっとも引用される事例です。
都市部にある小規模な飛び地
大きな飛び地だけではありません。
住宅地の中にも、街区の一角だけが隣接する自治体に属しているという 小規模な飛び地が各地にあります。
・市町村合併の際に、境界線を細かく引き直さなかった
・古い土地の権利関係がそのまま行政区画に反映された
・用水路や道路の付け替えで、境界が取り残された
こうした都市部の飛び地は、住んでいる本人が気づいていないことも珍しくありません。 住所や郵便番号のうえでは問題なく生活できるためです(→ 飛び地に住むとはどういうことか)。
市町村合併で生まれた飛び地
平成の大合併(2000年代前半)でも、いくつかの飛び地が生まれたと説明されています。
・合併前の旧町村の境界が、合併後もそのまま引き継がれた
・隣接していない旧自治体同士が合併し、結果として本体から離れた地域が残った
くわしい経緯は市町村合併で生まれた飛び地にまとめています。
一覧を見るときの注意
「飛び地」という言葉は、厳密な行政用語ではありません。
そのため、どこまでを飛び地と呼ぶかは、資料によって幅があります。
・地図上でわずかに離れているだけのものも含めるか
・住民が実際に不便を感じているものだけに絞るか
このサイトでは、地理的にはっきりと本体から切り離されている事例を中心に紹介しています。
まとめ
- 日本でもっとも有名な飛び地は和歌山県北山村(奈良県・三重県に完全に囲まれている)
- 都市部にも小規模な飛び地が点在しており、住んでいる本人が気づかないこともある
- 市町村合併の過程で生まれた飛び地もある
- 「飛び地」は厳密な行政用語ではなく、どこまでを含めるかは資料によって幅がある